観光スポットのあちこちにある…「なんかの彫像」これいったい何?
韓国旅行中に「天下代将軍」や「地下女将軍」という文字が書かれている強面の彫刻・・・
もしくは、長い棒に鳥の人形が付いた彫刻など、目にしたことありませんか?
旅行中に撮った写真を見返すと、これらの彫刻がどこかにきっと写っているはずです。
しかし、実際これが何を意味するのか知っていますか?
チャンスン(장승、長栍、長丞)
顔が刻まれた木の彫刻。これはチャンスンといって、怖いお顔をしてはいますが、実は平和を授ける守り神さまなんです。
チャンスンは石のものと木のものがあり、男女で対になっているのが特徴。
男チャンスンは「天下大将軍」、女チャンスンは「地下女将軍」という文字が書かれています。
原始時代から始まったものとされ、昔は部族間の境界に使われていましたが、今は村の入り口に立てられ、平和と繁栄を象徴するものとされています。
ソッテ(솟대)
鳥のような人形が付いた木の棒、これがソッテといい、お守りのひとつです。
ソッテは江原道の大關嶺・江門洞の一帯に、ある日、木の棒が流れて着き、これを人々が村の入口に立てて祭事を執り行ったところ、村が繁栄したというエピソードがあります。
ソッテは、天と地の通路と言われています。
ソッテの上に付けられた鳥にはいろんな説があり、漁夫はカモメといい、ある人は鳳凰と信じ、またある人は天の使いとされるカラスだと言います。
何にせよ、ソッテは守り神として村を守ってくれていると信じられています。
トルハルバン(石じいさん)
韓国随一のリゾート地である、済州島。
旅行者が一番最初に通る済州空港を出てすぐ目の前に、不思議な石像があります。
この石像の名前をトルハルバン(石じいさん)と言います。
トルハルバンは、朝鮮時代1754年ごろに初めて現れ、当時済州島の3つの城郭の前にあり、外来の侵略を防ぐ役割をしたのだそう。
トルハルバンという名前は、後世の子どもたちが呼んだ名前で、本当は「翁仲石」と言います。
トルハルバンは神的な存在というより、実は侵略を防ぐ守護神という意味合いのほうが大きいようです。
韓国人の民俗信仰
「謎の彫刻」の正体は、守りの神様でした!
韓国旅行に行ったら、韓国で古くから信じられてきた守り神たちと記念ショットを撮ってみてはいかがでしょう?