没後10年ナムジュン・パイク特別展「白南準ショー」DDPにて開催
今年2016年はメディアアートの開拓者「白南準」の没後10回忌にあたる年として、あちこちで特別展が開かれています。なかでも東大門デザインプラザ(DDP)の特別展「パイクショー」は、白南準の全盛期時代に製作された長さ10Mの大型作品「亀」と86個のテレビモニターで構成されたVIDEO WALL「M200」が観られる展示会として、開始1カ月余りの間、国内外から多くの人が訪れています。
毎月最終水曜日「文化の日」は割引価格で入場可能!
毎月最終水曜は、「文化の日」として、史跡やミュージアムなどの入場料割引など様々な特典があります。
「パイクショー」も例外ではなく、8月31日(水)は割引価格で、通常大人9,000ウォンの入場チケットが3,600ウォンと40%安く購入することが出来ます。
展示会のコンセプト
今回の「パイクショー」は、 「 2016年現在、白南準先生が生きている場合は、誰と一緒にどんな作品を作られるか? 」という発想から始まったと言います。展示は「HOPE」「NOSTALGIA」「LOVE」「INFINITY」「IDEA」という5つのストーリーで展開し、白南準のアートの魅力を多角的に鑑賞することができます。
アプリを利用したガイドで楽しみも2倍!
「benple G」というアプリを通じて、グループ歌手EPICKHIGHのメンバーTABLOのオーディオガイドを聞くことが出来ます。作品の前のボタンを押すと、アプリに作品の詳細が表示され、TABLOの解説を聞くことが出来ます。英語、中国語もあり、海外の人も楽しめるように工夫されています。
HOPE
最初のコーナー「HOPE」では、科学技術と人間の調和がとれた世界をイメージしたロボット作品が展示されています。フランス革命200周年を迎える1989年、フランス政府からの制作依頼によって造られた作品の中の2つで、フランス革命に関連する人物8名をTVロボット彫刻で表現しました。「パイクショー」では「MARAT」「DAVID」の2作品を見る事が出来ます。
NOSTAlGIA
アトリエのようなスペースに、ドローイングとオブジェが飾られている空間で、そのなかでも特にクレヨンで描かれた数枚の絵に目が惹かれます。白南準というとビデオアートがまず思い浮かびますが、絵画もやはり天才的で、色彩にセンスを感じます。子どものお絵かきのように色々な事物が描かれており、想像力をかきたてられます。
LOVE
ロマンチックなシャンデリアと美しい映像を合わせた作品。自然と愛をテーマにしており、やさしく幻想的な作品です。
INFINITY
モーツァルト200周忌に作られた作品、「M200」。モーツァルトの曲を白南準みずからアレンジした音楽をBGMに86個のテレビモニターから美しい映像が流れます。テレビモニターをキャンパス代わりにしたビデオアートによる壁画です。
IDEA
「パイクショー」のハイライトにあたる作品で、白南準が全盛期のころに製作した「亀」と、D' STRICTチームの4D映像技術力が合わさったコラボレーション作品です。波や雨、クジラを表現した映像と音楽が幻想的でいつまでも見ていたくなります。
グッズショップもあり!
出口側にはグッズショップもあり、エコバッグ(20,000ウォン)やポストカード(SET 5000ウォン)を購入できます。
IT強国である韓国を代表する文化的アイコン「白南準」
1950年代からビデオアートと音楽を合わせたパフォーマンス作品を発表してきた白南準はK-Cultureの元祖と言われています。また、作品は全て10年以上過去の作品にもかかわらず現代、未来に通じる新鮮さや創造性が感じられます。展示は10月30日まで観覧できます。期間に間に合う方はDDPの「パイクショー」に行ってみてはいかがでしょうか。
展示期間 2016年 10月 30日(日)まで
観覧時間 火、水、木、日曜:10時~19時
金、土曜:21時まで時間延長