疲れた心にビタミンを与えてくれる「心の処方箋自販機」
ソウル市庁駅と直結しているソウル市民庁の地下に、一風変わった自販機があります。
自販機には、「こころ薬房」と書かれており「1号店」との説明もあります。
「こころ薬房」は、「無気力、無関心、無感動」の三無の時代を生きる現代人が、心身疲れてしまったとき、もう一度日常の小さな幸せと、生きる活力を見出せるよう心の処方箋を提供する自販機とのこと。
500ウォン(約50円)のコインを入れ、自販機の中の箱に書かれた「心の症状」の番号を押すと、処方箋が出てくるという仕組み。
心の症状は全てで20種類あり、「現実逃避中/逃げてしまいたい」「月曜病末期/出勤したくない」「流行性スマートフォン中毒/スマホが無いと生きていけない」「独りぼっちウィルス/さびしい」など日常で感じるマイナスの感情が記されています。
処方箋の中身は?
「夢喪失症/夢がない」の処方箋の中身は?
箱の中には、感性を豊かにしてくれる美術館や劇場の場所が記された「文化芸術の散歩地図」や、お勧めの映画や詩が書かれたカード、絆創膏、メッッセージカードが入っています。
映画紹介カードには、心の症状にピッタリの映画が紹介されており、映画「いまを生きる」の中のセリフ、「自分だけの歩き方を歩め」という心に響く名言も書いてあります。
手書き風の詩とイラストの描かれたカードには、「豆ひと粒が銭湯のタイル床でひとりで芽を出した。生命は'内自律'である。得る未来が無くても今日その場で始まる」という希望のメッセージが込められています。
処方箋の箱の裏にはプレゼントとして渡したい人の名前を書く欄と、「いつも、随時、思い出すたびに、きちんと」というユーモアたっぷりの服用回数チェックボックスが書かれています。
最近元気のない友人や家族がいたら、プレゼントしてみると喜んでもらえそうです。
処方箋は心の症状によって内容が違います。「意欲喪失症/すべてのことが虚しい」という症状の処方箋はカードもイラストも違い、絆創膏の代わりに飴のお菓子が付いています。
たった500ウォンなので、友人と色々試してみるのも面白そうです。
心の薬自販機はソウル市民庁の地下にあります
心の処方箋自販機はソウル市民庁の地下にあります。ソウル市民庁の地下には地下鉄4番出口から直結して行くことが出来ます。
残念ながら処方箋及び自販機は、ハングル表記しかありません。
500ウォンで体験できるので、韓国語を勉強されている方、気になる方は是非一度、試しに利用してみてください。